思考・論理・分析(論理とは)
論理とは
こんにちは,最近マッキンゼー出身者の本を漁っては読んでいます.
今回は研究を進めていくうちに「論理的」の意味が人によって曖昧だなと気づいたので
「論理」とは何かを体系的に学ぶために以下の本を読みました.
また,指導教員・他の学生を説得・納得させるためにも「論理」の仕組みを学ぼうと思います.
「あの人の言うことは論理的だよね」と思うのは何故か?
脳がそう感じるのは何故かを分かりやすく説明してくれています.
忘れないように内容をメモ・理解するために自分なりのコメントを付け加えました.
思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践
- 作者: 波頭亮
- 出版社/メーカー: 産能大出版部
- 発売日: 2004/07/15
- メディア: 単行本
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定義
論理構造 = 「ある主張(結論)がなんらかの根拠に基づいて成立していること」
論理 = 「論理構造において根拠から主張(結論)を導く思考のプロセス・思考の道筋」
※ 「根拠」と「主張」によって「論理構造」が成立し,2つを繋いでいるのが「論理」
「ーーーーー論理構造ーーーーーー
| |
| 根拠ーーーーーーー>主張 |
| ↑ |
| 論理 |
Lーーーーーーーーーーーーーーー」
2つの条件
- 命題が2つ以上必要
- 「根拠」と「主張」という2つの役割をもつ命題が存在し,”繋がれ得る”ものであること
例)
×ダメな例) 「桜の花が咲いた」+「ナマコは軟体動物である」
○よい例) 「春が来たので」+「桜の花が咲いた」
※繋がれ得るとは・・・・
2つの命題の間に「なんらかの意味的関係性を持つこと」
論理的とは
- 形式性(論理構造)
- 論理構造が妥当
- 根拠から主張を導く論理が妥当
- 納得性(知識と経験に基づいた判断)
- 主張の意味内容が現実的に妥当
例)
論理構造が同じであっても,説得力や納得感がない
「今までにあったアメリカ人はみんな金髪だった」+「だからアメリカ人は全員金髪であろう」
「今までに見たミジンコは全てスルメイカより小さかった」+「だからスルメイカよりも大きなミジンコは存在しないだろう」
自分なりの考察
【包含関係】命題A ∈ 命題B かつ
【命題の距離=妥当性?】命題A ≒ 命題B
今まで見たミジンコはみんなが知っているみじんこのほとんどを含むが,
今までに見たアメリカ人はアメリカ全員を包含していない.
よってその命題間の包含関係に距離がある.この距離が「納得性」や「妥当性」を生むのではないのか
同様の内容が次の節に載っていた
推論(論理・論理展開)の価値
- 確からしさ
- 距離
※ 「確からしさ」と「距離」は"逆相関"の関係にある
つまり,命題と結論の「距離」を広げようとすると不確実性が増して「確からしさ」が損なわれることが多くなる.
逆に,結論の正確性を強く求めて「確からしさ」にこだわれば「距離」は小さくなり命題と結論が同義になってしまう.つまり無価値
打開策
小さいステップの距離を積み上げて根底となる命題と最終的に述べたい結論の距離を広げる
×ダメな例) 「若者の能力低下が進む」→「企業の実力主義が加速する」
○よい例) 「若者の能力低下が進む」→「優秀な若者の価値が高まる」→「優秀な若者の獲得競争が熾烈になる」→「採用時の報酬の個別対応が進む」→「企業の実力主義が加速する」